ビールに含まれるグルテンの含有量とは?多い銘柄と少ない銘柄の違いを解説

「グルテンってパンだけじゃないの?ビールにも入ってるの?」
そんな疑問を持つ方は、実は少なくありません。

ビールの主原料は大麦や小麦などの穀物。これらには自然とグルテンが含まれているため、実はグルテンを避けたい人にとって“ビール選び”は意外に落とし穴が多いジャンルなんです。

しかも、ビールによってグルテンの含有量には大きな差があります。
「ヴァイツェン」「ラガー」「スタウト」など、種類ごとの違いもあれば、製法や原料の違いで同じように見えるビールでも含まれるグルテンの量が大きく変わることもあるんです。

この記事では、ビールに含まれるグルテンの「具体的な含有量」や、「グルテンが多いビール/少ないビールの傾向」、「選ぶときの判断ポイント」まで詳しく解説。
グルテンに敏感な方や健康意識の高い方が、安心してビールを選べるための知識をまとめています。

Contents

ビールに含まれるグルテンの含有量はどれくらい?

なぜビールにグルテンが含まれるのか?原材料の基本を解説

「ビールにグルテンなんて入ってるの?」と思う方もいるかもしれません。
実はその答え、ビールの“原材料”にあります

ビールは、基本的に次の4つの材料から作られます。

  • 麦芽(大麦麦芽や小麦麦芽など)

  • ホップ

  • 酵母

このうち、麦芽がグルテンの主な供給源です。
麦芽は大麦や小麦などの穀物を発芽させたもので、ここにグリアジンやグルテニンといったグルテンタンパク質が含まれています。

また、製法によっては「小麦麦芽」や「副原料としての小麦」も使われることがあり、これがさらにグルテン量を引き上げる要因になります。

つまり、麦系の穀物を使用する限り、自然とビールにはグルテンが含まれる構造になっているのです。

「原材料が麦類なら、グルテンは避けられない」と覚えておきましょう。

グルテン含有量の目安(一般ビール・グルテンフリー比較)

では、実際のビールにはどれくらいのグルテンが含まれているのでしょうか?
ここでは目安として、一般的なビールとグルテンフリービールの「含有量」を比べてみましょう。

✅ 一般的なビール(大麦麦芽使用)

  • 含有量:約3,000~5,000ppm

  • セリアック病やグルテンアレルギーの方には完全NGレベル

  • 一部の「小麦麦芽使用ビール」はさらに高い可能性も

✅ グルテン除去タイプ(グルテンリデュース)

  • 含有量:10~20ppm前後(※処理後の残留値)

  • 「グルテンフリー」として販売されるが、完全なゼロではない

  • セリアック病患者には推奨されないことも

✅ 完全グルテンフリービール

  • 含有量:検出限界以下(5ppm未満〜0ppm)

  • 原料に小麦・大麦を一切使用しない(ソルガムや米など)

  • 海外製品や専門ブランドに多い

このように、ビールの種類によって含まれるグルテンの量は数千倍も差があることがわかります。
健康への配慮やアレルギー体質の人にとっては、含有量の違いを把握することがとても重要なのです。

ビールの種類によってグルテン量は違う?

「じゃあ、すべてのビールが同じくらい危険なのか?」というと、そうではありません。
ビールの種類によって、グルテンの量や含まれる穀物の種類が異なるからです。

✔ グルテン量が多くなりやすいビールタイプ

  • ヴァイツェン(Weizen)・ホワイトエール系
     → 小麦麦芽を大量に使用。グルテン量は非常に多い。

  • スペシャルエール系(ベルギービールなど)
     → 複雑な副原料使用で、小麦やオーツ麦などが加わる場合も。

✔ 比較的グルテンが少ない傾向のビール

  • ラガー系(ピルスナーなど)
     → 大麦麦芽メインで、小麦は少なめ。とはいえグルテンは含まれる。

  • ライトビール・ドライビール
     → 発酵度が高く、たんぱく質残留が少なめとされる傾向あり。

ただし、いずれも「ゼロ」ではありません。
あくまでも“相対的に”少ない傾向があるというだけで、グルテンに敏感な人にとっては注意が必要な範囲であることは変わりません。

グルテン含有量が多いビールと少ないビールの違い

グルテンが多くなりやすい「ヴァイツェン系」とは?

「ヴァイツェンって、なんか飲みやすくて好きなんだけど…」
そんな方は、グルテンの観点から一度立ち止まる必要があります。

ヴァイツェンとは、ドイツ発祥の小麦ビールの一種で、「Weizen=小麦」という名の通り、原料の50%以上に小麦麦芽を使用しています。
そのため、他のビールと比べて圧倒的にグルテン含有量が高いという特徴があります。

✔ 特徴

  • 小麦由来のたんぱく質が多く、泡がきめ細かくなる

  • フルーティで甘みがあり、女性人気も高い

  • しかし、小麦グルテンが多く含まれ、アレルギー体質の人には最もリスクの高いタイプ

✔ 代表的な銘柄

  • エルディンガー ヴァイスビア(Erdinger Weissbier)

  • シュナイダー ヴァイセ(Schneider Weisse)

  • ヴェデット エクストラ ホワイト(Vedett Extra White)

見た目が爽やかで軽そうに見えても、実は「グルテンのかたまり」レベルのビールなのがヴァイツェン系です。
グルテンを控えたい方は、最優先で避けたいジャンルといえるでしょう。

比較的グルテン量が少ないビールタイプとは?

一方で、すべてのビールが高グルテンというわけではありません。
ビールの種類によっては、比較的グルテンが少ないとされるタイプも存在します

✔ ラガー系ビール(ピルスナー・ドライ系)

  • 原料が主に大麦麦芽+米やコーンスターチなど

  • 小麦麦芽の使用は少なく、グルテン含有量も抑えめ

  • 発酵度が高いため、たんぱく質の残留量が少ない傾向

✔ ドライ・ライト系ビール

  • 発酵を進めることで糖分とたんぱく質が分解されやすい

  • ただし、あくまで「比較的少ない」という範囲なので過信は禁物

✔ 例:比較的グルテンが少ないとされる銘柄

  • アサヒスーパードライ

  • キリン一番搾り

  • バドワイザー(アメリカ)

これらのビールも完全にグルテンフリーではありませんが、一般的な小麦ビールに比べればリスクは低め。
グルテンに敏感だが“飲みたい気持ち”もある方にとっての選択肢になりえます。

銘柄で見るグルテン量の傾向(海外・国産の実例)

ビールのグルテン量は、ビールの「タイプ」だけでなく「銘柄」によっても差があります。
ここでは、実際のビール銘柄を参考に、含有傾向をざっくり分類してみましょう。

銘柄名 グルテン傾向 備考
ヴァイツェン系全般 非常に多い 小麦麦芽使用率が高く、重度アレルギーにはNG
ベルギーホワイトビール 多い オーツ麦や小麦麦芽、副原料の使用が多い
アサヒスーパードライ やや少なめ 米・スターチ使用、大麦麦芽メイン
サッポロ黒ラベル 標準〜やや多い 小麦は使っていないが、製法によりばらつきあり
グルテンバーグ ブロンド 非常に少ない 完全グルテンフリー、ソルガムなど非麦使用
バドワイザー やや少なめ 米を使用、大麦麦芽ベース

このように、同じ「ビール」といっても銘柄ごとに使っている原料や製法が違うため、グルテンの含有量にもかなりバラつきがあるのが現実です。

ラベルや成分表だけで判断がつきにくい場合は、公式サイトの原料情報や製造工程を確認するのが安心への近道です。

グルテンが気になる人のためのビール選びの基準

ラベルでグルテンの有無や量は見抜ける?

「“グルテンフリー”って書いてあるから大丈夫だよね?」
そう思ってしまう気持ち、よくわかります。ですが、実はラベル表示だけでは“本当に安全”とは限らないんです。

✔ なぜラベルだけでは判断が難しいのか?

  1. 「グルテンフリー」と書いてあっても含有ゼロとは限らない
     → 多くは“20ppm以下”を意味していて、微量は残っている場合あり。

  2. 「麦芽」「麦使用」と書かれていても内訳がわかりにくい
     → 大麦なのか、小麦なのかが書かれていないことが多い。

  3. 国やメーカーによって基準や表記ルールが異なる
     → 輸入ビールでは、日本語表記に情報が載っていない場合も。

結論として、ラベル表示だけではグルテンの「有無」も「量」も正確には判断できないのが現状です。
大事なのは、「表示は参考程度」ととらえ、製品の公式情報や問い合わせによる確認を活用することです。

「麦芽」「ホップ」「小麦」表記の読み方と注意点

パッケージに書かれている原材料表示には、読み方のコツと“引っかかりやすい落とし穴”があります。

✅ 見落としがちなポイント

  • 「麦芽」だけの表記
     → 一見すると大麦麦芽のように思えるが、小麦麦芽の可能性もあり

  • 「小麦」や「オーツ麦」表記
     → 明記されていれば避けやすいが、ビールによっては副原料としてごく少量使用されていることも。

  • 「ホップ」はグルテンを含まない
     → 安心してよいが、ホップの苦味で原料がわかりにくい場合あり。

✅ 表記の読み方まとめ

表示 注意点
麦芽 大麦か小麦か不明。要確認
小麦 グルテン含有。避けるべき
ホップ グルテンなし。安心材料
グルテンフリー ppm基準によって含有の可能性あり。完全ゼロではない

原材料の欄は、シンプルに見えて実は“情報が足りない”ことも多いです。
特にアレルギーや過敏症のある方は、メーカーの公式サイトやお客様相談室に直接確認するのが最も確実です。

安全に近づけるための飲み方と回避策とは?

「でも、どうしてもビールが飲みたい…!」
そんな時、できるだけリスクを減らすためにできる工夫があります。

✅ 実践できる回避策

  1. グルテン不使用(原料自体がフリー)を選ぶ
     → ソルガム、米、とうもろこしなど使用のクラフトビール風飲料

  2. 製造元に問い合わせて原料を確認する
     → グルテン除去タイプかどうか、製造ラインの分離有無など

  3. ビール以外のお酒を選ぶ
     → 焼酎、ウイスキー、ワインなどは製造時にグルテンが除去されている場合が多い(ただし製品によって異なる)

  4. 少量から試す&体調管理に注意
     → 新しい製品を試すときは、ごく少量から。症状が出たら即中止を。

「完全に安全なビールはほとんどない」と思っておく方が、グルテンへの不安とはうまく付き合っていけます。
選び方と情報収集の力をつければ、“後悔しない1杯”を選ぶことができるようになります

まとめ:ビールのグルテン量を知れば、もっと安全に楽しめる

この記事では、ビールに含まれるグルテンの「量」や「銘柄ごとの違い」について詳しく解説しました。

✅ 記事の要点まとめ

  • ビールは原料に大麦・小麦を使うため基本的にグルテンを含む

  • 一般的なビールには3,000~5,000ppmのグルテンが含まれることも

  • 「ヴァイツェン系」や「ホワイトエール系」はグルテンが特に多い

  • 「ドライ系」「ラガー系」は比較的グルテンが少なめだがゼロではない

  • グルテン含有量はラベルではわかりにくいため、原料や製法の確認が重要

  • グルテンフリーをうたう製品でも微量含まれる可能性あり

  • 安心して飲むには「原料がグルテンを含まないビール風飲料」も選択肢になる

「なんとなく避けていた」ではなく、「数値や根拠をもとに選べる」ようになれば、
グルテンに敏感な方でも、不安なくお酒を楽しめる道はきっとあります

今後は、ただ「グルテンフリー」と書かれているだけのビールではなく、
含有量や製造背景をチェックして、自分に合った1杯を選ぶようにしてみてくださいね。

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